2016年4月8日金曜日

透明人間は捕まった

暗い部屋、壁は灰色で鉄格子がはめられている。

その牢屋では二人の声が聞こえる
牢屋の外は警官、中から声は聞こえるが姿は見えない

警官「おい、おまえは犯罪を行ったんだろう?」
透明人間「そんなことはしてないです。」
警官「透明人間なんだから窃盗や覗き何でも出来るだろう」
透明人間「してないです。」
警官「嘘をつけ、お前の犯行を見たやつがいるんだぞ」

透明人間だから見れるわけがない
そのことに気づいた透明人間の声は先ほどより大きく
透明人間「嘘をつきましたね!許せない許せない」
警官「な、何をするつもりだ」
透明人間「壁をすり抜けて脱走します」
警官「えっ」
透明人間「・・・」
警官はあわてて中に入る
しかし、透明人間は壁などすり抜けておらず
ただ単に警官が牢屋に入ってくるのを待っていたのだ
警官の脇をそっと通り
透明人間は牢屋の鍵を閉めてしまった
警官「ああ!騙したな!この卑怯者」
透明人間「あなたが嘘をつくのが悪いんですよ」
警官「た、確かに俺が悪かった。頼む出してくれ」

透明人間は無言で牢屋の鍵を開ける
牢屋の鍵が開いたとたん警官は走って逃げ出した。
透明人間も後をついて行くように刑務所を出て行った

上司に透明人間がどうしたかを聞かれた警官はこう答えた
警官「透明人間が脱走した!あいつは脱走者だ!」